除外診断・確定診断について

除外診断

PLEが疑われる前段階として、他の病気の可能性を除外するための診断です。
低タンパク血症・低アルブミン血症の原因となる病気は多数あるので、それぞれの病気の検査を行います。

 

腎臓疾患の検査項目

 

  • 尿検査
  • 血液検査

肝臓疾患の検査項目

  • 血液検査
  • 総胆汁酸検査(血液検査)

その他の疾患の検査項目

  • 超音波検査
  • レントゲン検査など

 

確定診断

 

除外診断の後、PLEの疑いが濃厚な場合に組織生検を行います。
組織生検は全身麻酔下で行われる手術です。

 

内視鏡による組織生検
口や肛門から内視鏡を挿入し、組織採取を行います。6箇所くらい取るのが望ましいとのこと。

メリット
・切開を行わないので、身体的負担が少ない
・入院しなくてもよい(状態によっては必要)

デメリット
・内視鏡が届く範囲に限界がある
・組織採取の場所によって判断にばらつきが生じてしまう
 (そのため否定結果であったとしても、病気である可能性が残ります)

入院 日帰りもしくは1日
費用 8万くらい(目安)~

 

 

腹腔鏡下での組織生検(全層検査)
お腹に2.3カ所穴を開けて、腹腔鏡(カメラ)、鉗子を挿入し、観察を行いながら腸の一部を切り取ります。
内視鏡検査を同時に行う場合もあるようです。

メリット
・開腹手術よりも侵襲が少ないため、術後の回復が早い
・漿膜面側からの観察、他臓器の観察が同時に行える

デメリット
・低アルブミンが進んでいる場合は術後の回復が思わしくないこともある
・高度な技術と設備が必要なため、行える病院が少ない

入院 2日間くらい
費用 15万円くらい(目安)~(検査・入院費込み)

 

 

開腹手術下での全層検査
文字通り、お腹を開腹して行います。
実際はPLEの疑いだけで行うことはあまりないようです。
悪性のリンパ腫が疑われる場合などに行うようです。