低脂肪食事療法の基本

 

低脂肪食事療法は低脂肪食 LF(Low Fat)と、超低脂肪食 ULF(Ultra Low Fat)とがあります。

どちらが良いかは、その子の体調次第です。必ず担当の獣医師に相談の上行ってください。

また、ULFは長期間与えていいものではありません。症状が改善したら徐々にLFへ移行していくことが望ましいです。

ただし、総タンパク値(TP)・アルブミン値(ALB)が安定しないなどが現れる場合には慎重な調整が必要です。

ULFを続けるにあたっては、ビタミン・カルシウムの不足が確実ですので、血液検査で栄養状態のチェックも行う事が望ましいです。


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こちらでご紹介する食事療法は、蛋白漏出性腸症 PLE の原因疾患が、IBD(炎症性腸疾患)と IL(リンパ管拡張症)である場合に特化したものです。他に持病がある場合は、症状を悪化させる可能性があります。

特に腎疾患(高タンパクNGです)、ガン(脂質が必要です)など・・・。

また、しつこいようですが、実践される際はご自身の責任において獣医師と相談しながら行っていただきますようお願いいたします!

また、再度の注意点ですが、超低脂肪食 ULF は長期間行ってよいものではありません。症状が改善、ALBが安定したら LF へ移行しましょう。

 

低脂肪食 LF(Low Fat)

基本となるタンパク源 1 : 炭水化物 1(種類は1.2種)を目安として(カロリー比)

プラス療法食(総合食など)を併用し、食事全体の脂質を4~5%程度に納める。

 

超低脂肪食 ULF(ultra Low Fat)

基本となるタンパク源 1 : 炭水化物 2または3(種類は1.2種)を目安として(カロリー比)

食事全体の脂質を1~2%程度に納める。

 

基本となるタンパク源は、鶏ささみが一般的です。アレルギーや嗜好なども考慮し選びます。
また、新規タンパク源(今まで食べたことのない食べ物)はアレルギーを起こしにくいため、思い切ってためしてみるのもいいかもしれません。
比較的入手しやすいものの例として、魚、七面鳥など。

基本となる炭水化物はジャガイモです。栄養と消化の両方の面から適している食材のようです。
他には、白米、さつまいも、さといも、タピオカ、など。
こちらもアレルギーなどを考慮して選びます。

小麦などの麦類は注意が必要です。PLEとグルテン不耐症との関係を指摘している先生もいらっしゃいますので、与える場合は十分に注意してあげてください。

栄養管理の面からはLFが望ましいのですが、そうするとTP・ALBが低下してしまうような場合・・・。
TP・ALBが正常値のときはLF、基準値を下回りだしたらULF、というようにいったりきたりしながらの管理が推奨されています。

LFにすると症状やALB値が極端に悪くなってしまう場合は、完全にステロイドを断薬するのではなく少量のステロイドの使用を考慮したほうがよいのかもしれません。。。とても悩ましいところではあります・・・。

ビタミン、カルシウム、消化酵素、その他の補助栄養などは、お腹の病気であるため慎重な取り扱いが必要です。
製剤にするのかサプリメントにするのかの考慮も必要ですし、くれぐれも少量から、体調をこまかくチェックしながらためしてください。

心配なことは多いのですが、一番大切なのはTP・ALBを安定させることなので、その為に一番よいと思われる方法を選択しましょう。